伝説の縁起物「龍」にはどんな意味やルーツがあるの?

伝説上の生き物「龍」数々の逸話を持ち、神としてもあがめられるおなじみの縁起物です。。
干支の十二支のなかでも唯一の架空の動物である「龍」。龍っていったいなんなのでしょう?このページでは、伝説上の生き物である龍の縁起物としての意味や由来を紹介しています。

目次

龍とは一体どんな生き物なの?

木彫りの龍

一般的に知られる龍は伝説上の生き物で蛇のような長い体で強力な力を持ち大空を自由に飛び回る。アニメや映画などの数々の作品に登場する伝説上の生き物として描かれます。

水中または地中に棲み、啼き声で雷雲や嵐を呼び、また竜巻となっては天空に昇り自在に飛翔することが出来ると言われています。

角は鹿、頭は駱駝(らくだ)、眼は鬼あるいは兎、身体は蛇、腹は蜃(=しん・蜃気楼を産みだすという架空の動物)、背中の鱗は鯉、爪は鷹、掌は虎、耳は牛の形をしており、口辺に長髯をたくわえ、喉下には一尺四方の逆鱗(げきりん)があり、「逆鱗に触れる」という言葉の由縁にもなっています。

  • 中国がルーツの伝説の生き物
  • 全てのエネルギーの源とされる存在
  • 鯉が滝を登り龍になったとされ出世の縁起物
  • 昇り龍は運気上昇
  • 降龍は幸運を届ける存在
  • 龍神を祀る神社も多数

恐竜の化石を龍の骨だと思っていた?

なぜ架空の生き物である龍がその存在を信じられてきたかという点については一説には、恐竜など大型動物の化石を竜の骨(竜骨)と信じ、長く漢方の材料として使用されてきたことにあるようです。

青木良輔という爬虫両生類学が専門の研究者は、竜の起源は、古代に長江や漢水に残存していたワニの一種(マチカネワニ)のことであり、寒冷化や人類による狩猟により絶滅した後、伝説化したものだと主張しています。これは現在残っている竜の図像の歴史的変化からも窺えるといいます。

確かに、恐竜の化石を見たら、昔の人は龍の骨だと思うのも無理はないですね。

龍は伝説上の生き物ですから、誰も本物の姿を見たことはありませんが、現在まで世界中にたくさん残る龍の伝説が物語るように、人々は強大な龍の力に畏怖の念を抱き、神として、そして力の象徴として崇めてきました。

その証拠に、現在でも龍を祀る神社は国内にも数多く存在します。

中国から渡ってきた「龍」

龍の彫刻

現在日本でよく知られている龍は、もともと中国から渡ってきたものです。中国では古くから龍は実在すると長く信じられていて、明王朝の時代から故宮や十三陵からは龍の装飾品が膨大に出ています。

中国の龍は「権力の象徴」爪の数で位が決まっている

絵や彫刻などに描かれる龍は爪の数が違うのをご存知ですか?

中国では爪が多い龍ほど位が高い人が使う意匠となっています。

最も多い5本爪の龍は皇帝の象徴で、その図柄も皇帝のみ使用することができ、それを犯したものは死罪となるほど厳しいものでした。爪の数が4本は貴族などの位が高い者が使用でき、爪の数が3本龍のみが民衆が使うのを許されました。

中国で龍は「天と地を自由に行きかい、皇帝は龍の血をひく」とされ、まさに王権力の象徴そのものでしたから、その存在を否定することも許されなかったのでしょう。

こんな逸話が残っています。

『史記』における劉邦出生伝説

劉邦(りゅうほう)は、前漢の初代皇帝で、 泗水郡沛県豊邑中陽里(現在の江蘇省徐州市豊県)で、父・劉太公と母・劉媼の三男として誕生しました。
劉媼が劉邦を出産する前、沢の側でうたた寝をしていると、夢の中で神に逢い、劉太公は劉媼の上に龍が乗っている姿を見たと言い、その夢の後に劉邦が生まれた。

このことから龍の血を引く者が皇帝にふさわしいという伝説が作られ中国では皇帝の印として扱われてきました。

他にも龍にちなんだ故事は数多く、こうした逸話とともに中国から日本へを伝来してきたと考えられています。中国からやってきた絵や書物に描かれた龍を初めて見た日本人はその神秘性に魅了されたことでしょう。

日本での龍伝説とは

龍の置物

中国から伝来した龍は、元々日本にあった蛇神信仰と融合したことにより身近に受け入れられて行きました。今でも蛇を神様の遣いとか、縁起が良いものとする考え方は根強く残っています。

中世以降の解釈では日本神話に登場する八岐大蛇(ヤマタノオロチ)も龍の一種とされ、古墳などに見られる四神の青竜や、他にも水の神として各地で民間信仰の対象となっていきました。

日本各地に伝わる九頭竜伝承(くずりゅうでんしょう)は特に有名です。灌漑(かんがい)の技術が未熟だった時代には、干ばつが続くと、竜神に食べ物や生け贄を捧げたり、高僧が祈りを捧げるといった雨乞いが行われてきました。有名なものでは、神泉苑(二条城南)で空海が祈りを捧げて善女竜王(清瀧権現)を呼び、雨を降らせたという逸話が残っています。

日本では、中国の様に「皇帝の印」ではなく、神の使いや神そのものの扱いであったようで、田畑に水を与えてくれたり、又、怒らせると洪水が起きたり、富を与えてくれる象徴でもありました。

多くの成功者が重要視する「龍神」の存在

このように中国と日本では少し意味に異なる龍の存在ですが、数々残る伝説になぞらえて、縁起物として考えられるモチーフの代表格と言えます。特にその強大なパワーにあやかりたいと、戦国武将はもちろんのこと、現在でも経営者や成功者と言われる方々の中には、熱心に龍を信仰する方が多いのは事実です。

置物や掛軸、小さなお守りまで、たくさんの開運グッズが販売されています。

特に玄関に龍の置物や絵を飾ると風水的にも非常に縁起が良いとされています。

そのときに

  • 飾る場所は家の東側に飾る(南側はNG)
  • キッチン・ 寝室には置かない

をぜひ守ってください。きっと運勢が良くなるはずです。

特に縁起が良いとされる「一筆龍」

江戸時代から続く龍の縁起物「一筆龍」をご存知でしょうか。

名前の通り、龍の体を一筆で一気に描きあげた絵で、「発展、財運、良縁が途切れない」とされる、大変縁起の良いものです。

「お守り京都一筆龍」というお店では高野山真言宗の藤次寺というお寺でご祈祷した一筆龍の額やお守りを販売しています。

龍の絵を描いているのは一筆龍絵師・手島啓輔氏。テレビ番組にも出演され、海外でも人気を博す一流の絵師です。

実際に手島氏が一筆龍を書いているシーンがこちらの動画です。

見事な筆さばきですね。

その手島氏が描いた一筆龍の原画を、ご本人監修のもと忠実に再現したのがこちらの作品。

一筆龍
https://omamori-dragon.net/より引用


神々しい龍の姿は迫力があって、自然とパワーがみなぎってきそうです。
大きな額から小さなお守りまで多くの商品を販売しているのでぜひチェックしてみてください。

龍を縁起物として飾り、パワーを受け取りましょう

中国をルーツに日本でも神秘的なパワーで人々を魅了する伝説の生き物、龍。
置物や絵を飾り生活の中に取り入れることで、きっと運気もアップするはずです。

最後に東日本大震災の慰問に訪れたブータン国王(当時皇太子)が子供たちを前に話した龍にまつわるスピーチを紹介します。南アジアの国・ブータンの国旗には「雷龍」という龍が描かれています。

ブータンの人々は自国のことを「龍の国」と称し大切にしているのです。

東日本大震災の慰問に訪れたブータン国王(当時皇太子)が子供たちを前に話した龍にまつわるスピーチを紹介します。

皆さんは、龍を見たことがありますか?
私はあります。王妃もありますね。龍は何を食べて大きくなるのか知っていますか?
龍は、経験を食べて大きく成長していくのですよ。
私たち一人ひとりの中に「人格」という名の龍が存在しているのです。
その龍は、年を取り、経験を食べるほど、強く、大きく、なっていきます。
人は、経験を糧(かて)にして、強くなることができるのです。
そして何よりも大切なことは、自分の龍を鍛(きた)えて、きちんとコントロールすることです。
この「龍」の話を、私がブータンの子どもたちにする時には、同時に、「自分の龍を大切に養いなさい、鍛錬しなさい」ということを言っています。
わがままを抑えることや、感情をコントロールして生きることが大切なのです。

『ワンチュク国王から教わったこと』PHP研究所

伝説の生き物である龍の姿を実際に見ることはできませんが、人それぞれが内に秘める「人格」そのものなのかもしれませんね。

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